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■プロフィール

MAMEFUTATSU

Author:MAMEFUTATSU
TORU(Vocal/Acoustic Guitar)とARISA(Piano,Keyboard/Chorus)による音楽Duo。

2015年7月、結成。
これまでに3枚の作品をMUGENLIFE MUSIC RECORDSより発表。
全作品はitunes等各配信サイトより配信中。
2024年5月に4thアルバムを発表予定。

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台湾紀行文(初日)
夏の盛りに台湾へ行こうと思い立ったのに、特に理由はない。
理由は行くと決めてからついてきた。

出発前に土地について色々調べていると、台湾はインドに次ぐベジタリアン大国だという。
動物性の食品を摂取しない愚生にとっては、この上ない(インドがある)お国ではあるまいか!
台湾ではベジタリアンの食事のことを素食(スーシー)という。
したらば、ぜひそのスーシーとやらを食しに参ろうではあるまいか!

というわけで、うっきりもっきりしながら気分上々で成田から台湾は台北桃園空港へと旅立った。

約3時間のフライトを終え、午後4時前に無事到着した。
思ったよりも暑くない。沖縄本島より緯度的にはだいぶ南に位置しているので、
もっと気だるくまとわりつくような空気を含んだ気候を想像していたので、拍子抜けした。

さて、程よく拍子が抜けたところで、空港から台北中央駅へ行くバスへ乗り、
そこから地下鉄(MRT)で今回の旅の拠点であるゲストハウスへ向かった。
ちなみにMRTの乗車券は日本のように紙の切符ではなく、「トークン」というICカードが内蔵されたプラスチック製のコインである。
本当にこのおもちゃみたいなコインで、あの無機質で非人情的でいかなる過ちも許さない姿勢を保つ自動改札機を通り抜けることができるのかやや不安!
入国審査よりも張り詰めた緊張感が愚生の中に膨らんでいくっ!
でも普通に通り抜けられた。

IMG_1447.jpg
「青いコインがトークン 喜びを隠せない女」

台北市街地にある4~5階立てのビルは古いものが多く、たいてい1階は店舗や事務所として営業しているのだが、2階以上はどのような使途の空間が展開しているのか分からない。
そして2階への入口が非常目立たなくて、ちっさい。
英知を備えた勇気ある賢者よ、複雑化し歪曲した盲目的なこの都市構造の中で、土着神がベールで覆ってしまった秘密の扉をおまえは見つけることができるのか、果たして。
という具合だ。

IMG_1547.jpg
「ゲストハウスの入り口 MANGOの文字がマンゴー色」

IMG_1466.jpg
「ゲストハウス屋上からの景色 通り向かいの2階以上は謎の空間」

われらがお宿「MANGO 53」もフロント及び客室が2階以上にあり、注意していないと入り口を通り過ぎてしまう。というか豪快に通りすぎた。
入り口についたインターホンを押し、「本日から宿泊を申し入れているジャパニーズでそうろう。その扉開け給へ」というと、施錠が開いた。
ひとしきり設備を説明され、部屋に戻る。
部屋には窓がないが、エアコンもよく動く、臭くない、騒音もない、という事でまずまず良いんじゃない?
ゲストハウスのオーナーもメールでビックリマークとか使っていたけれど、イメージしていたよりはまずまず陰気なんじゃない?でもまあ、それも良いんじゃない?
と自らの心のうちに疑問形で語りかけた。

さて、心のうちで一通りの質疑応答を終えたところで、早速スーシーを食べに行かんっ!
と気張りつつ、日本のお友達から教えてもらったお店へ歩いて行った。

お店へ着くと8時頃だったがもう店じまいの準備をしている。台湾は飲食店の閉店が日本より少し早いようだ。
店先ではおばはんが「売れ残りのお惣菜在庫一掃セール」を展開している。
通りに向かって、ものすごくでかい声で「是非ぬしらの購買意欲を態度として示して頂きたい旨」を訴えている。

このお店は町の食堂といった雰囲気で、自分の好きなものを並べられたトレイから好きなだけ取ってその重量で清算するスタイルなのだが、
そちらはもう終わってしまっているので、おばはんのセール品の一つである長細い饅頭のようなものと、隣の屋台で売っていた豆花(トウファ)とよばれる台湾の豆腐デザートを買い、店内で食べた。
饅頭の皮はもっちりとした触感であり、具材の中身は定かでないが、青菜やもやしなどをピーナッツのような甘いペーストで絡めたものが入っていた。
中々おいしいんじゃない?とまたも疑問形になりたがる脳をなだめつつ、初めてのスーシーに満たされた。

宿への道すがら、おばはんはややジャイ子に似ていたな。でもジャイ子は繊細なタッチの少女漫画をこよなく愛する人間だ。
それよりおばはんは頭より身体が先に動くアクティブタイプだ。だったら、ジャイアンのお母さんの方に似ていると考えた方が正しい。、
などと浮かんでは消えてゆく刹那の思いを巡らしながら、初日を終えたのである。

つづく。

注1)うっきりもっきり:多大なる期待感ゆえに浮足立ちながらもその胸の内を他人に悟られまいと平静を装い佇むさま。

テーマ:海外旅行 - ジャンル:旅行

旅なんです | 20:04:46 | コメント(0)