2020-07-19 Sun
近頃はこのアルバムばかり聴いている。「DONNY HATHAWEY / DONNY HATHAWAY」
スティービー・ワンダー、マーヴィン・ゲイ、オーティス・レディング、アル・グリーン、好きなソウルミュージックの歌手はたくさんいるけれど、カーティス・メイフィールドを抑えて、自分の中でのking of soulはダニー・ハサウェイだ。
声に高音も素晴らしいのだけれど、低音に含まれる倍音に震える。
節回しも独特で、高音から低音へ下がる時に、階段を軽やかに駆け下りるようなヴィブラートを掛けている。
またタイトな演奏から逸脱して少し遅れ気味にルーズに歌いながらも、フレーズの帰着点はピタッと静止するというような大胆で精密な体感能力は、さながら秀逸な器械体操選手のようだ。
彼のソウルは、黒人特有のたぎるような血と汗の匂いがしない。
ファンキーなノリの曲でさえ、極めてナイーブで静謐ささえも感じられる。
このアルバムの中で特に好きな曲は「He's ain't heavey,He's my brother 」。
神様は遠く拝むものじゃない、神様は友達。
そう歌った彼は高層ビルから神の国に飛び立った。
純粋な人が自ら死を選ぶ。
こんな世界はもう終わりにするべきだ、と誰もが思っていながらそれができないのはなんでだろう。
なんでだと思う?

だろう。
2020-07-17 Fri
日に日に東京都をはじめとして日本各地ではコロナ感染に対する警戒が高まっている。先日の朝、中央線に乗り座って本を読んでいたら、70歳くらいの女性が自分の前に立っている人を強引に押し除けて目の前に立った。
そして僕の体を覆うようにして後ろの窓を荒々しく開けた後、顔の前でこれ見よがしにウェットティッシュで手を拭き始めた。
ああ、マスクをつけない人に対する嫌がらせだなと思いながら、朝から怒鳴り合うのも馬鹿馬鹿しいし、その後気分も悪くなるだけなのがはっきりと分かっていたので、気付かぬふりして過ごした。
世界は今、本当に狂い始めている。
それが僕が感じている素直な感想だ。
恐れを共感し合って、それが心地よい。
なんとなく附に落ちないけれど、ひとまず周りに合わせておけば間違いない。
連日のネガティブな報道で、そんな神経毒に侵されているのでないか。
話は変わって、父親の代から今は僕の兄が都市計画調査・コンサル関連の会社を経営している。
自分もそこで週に何度か手伝っているのだが、国が主体としてまとめる各種の統計調査というものを頻繁に扱っている。
主に人口や世帯に関する統計を主体とした国勢調査をはじめとして、工業統計・商業統計・農林業センサスなど分野は多岐に渡るが、国内の様々な動向を分類・項目ごとに年次単位で集計し、それらはネット上にも公開されている。
その一つに厚生労働省が公表している「人口動態調査」がある。
その中でも細かく集計分類は分かれているのだが、年次・月単位の国内の「死因別死亡数及び死亡率(人口10万対)」がある。
今日時点で、令和2年1月までの月単位集計がupされている。
内容を大まかに言うと、日本国内では毎年約130万くらいの人が何らかの原因で死亡しており、月に10万超の人が何らかの原因で死亡している。
公開されている令和2年1月の最新統計を見てみると、総数としてひと月で128,993人が死亡している。
さらに主な死因別で見てみると、癌などの悪性新生物を含めた新生物による死亡が33,114人、心疾患や脳梗塞などを含む循環器系の疾患が34,802人、インフルエンザ等を含めた呼吸器系の疾患による死亡が18,788人と出ている。
インフルにおいては、毎年流行頻度が異なるため、その年により幅があるが流行月間(1,2月)においては、500人〜1,000人超の単位で死亡している。
ひと月でだ。
※令和2年1月は576人、平成31年1月は1,685人となっている。
新型コロナウイルスについては、7月16日時点の死亡数の合計で984人(朝日新聞デジタル)と報道されている。
新型コロナによる死亡が確認されはじめたのは2月末だから、報道数値や統計精度をまるまる信頼するとすれば、5ヶ月の間での死亡数値であり、単純に平たくするとひと月に197人が亡くなったことになる。
ちなみにひと月に同程度(200人前後)の死者数がある死因は、「胃潰瘍及十二指腸潰瘍」「喘息」「貧血」などだ。
僕の家族・知人にはこれら疾患がある、過去にあった人は大勢いるが、これらの疾患で亡くなった人はいない。
運がよいのだね、と言われればそれまでで、確かに亡くなる方がいるのは確かだが、個人的な認識としては現代においては、ごく「普通の病気」という印象を持っている。
人口動態調査には、疾患以外にも事故や自殺などの死亡数も記載しているので、補足として挙げておく。
交通事故:349人
転倒・転落・墜落:912人
不慮の溺死及び溺水:1,095人
自殺:1,527人
他殺:16人
僕たちはそれぞれが現実を見つめ直す必要があるし、誰が何の目的で現実をゆがめようとするのかを知る必要がある。
2020-07-10 Fri
お金がなかったら、それだけお金を使わない生活をすればいい。働きたくなかったら、そのぶん自分で食べ物を作ればいい。
それから手にした時間で、あと好きなことをやればいい。
そして手にした時間は自由に使い、時に何もしない事に罪悪感を持たないことだ。
暇を合理的に埋められる人より、暇を暇だと笑ってごろごろできる人のほうが本物な気がする。
こういう感覚と漠然とした思いは、割と小さい自分からあったように思う。
いろいろなことがあって、そういう生活への憧憬はいつか幻のように霞んでしまっていたけれど。
引越してからまた野菜を始めた。
自然栽培というにはまだ大層な知恵と悟りは開いていないけれど、肥料もなくただ土に種を蒔いてみれば、花が咲き、実が生ってくれるという驚きと感謝。
見知らぬ世界の裏に膨大なエネルギーを使って行くのもいいけれど。
半径50mの内の未だ見ぬ宇宙に出会うのもいい。
新しい生活様式というのは、可能な限り余分なエネルギーに加担・依存せず、浪費を押さえ、自分の生活を各々で完結できるオールマイティな生活力を身につけることから始まるのではないかと改めて感じる今日頃ごろ。



2020-07-04 Sat
新型コロナウイルス について、想う話。1.コロナ氏とヒューマン氏(細胞核)はとても近しい関係にあり、お互いの家を行き来する仲にある。
2.ある日、近頃体調の悪いと言っていたヒューマン氏を見舞うため、家(細胞)に合鍵(スパイスタンパク)を持ったコロナ氏が訪問する。
3.家の中でヒューマン氏が倒れて(損傷して)いるところを発見する。
4.驚いたコロナ氏は何とかヒューマン氏を救うために介抱しようと試みる。
5.しかしコロナ氏の手には負えないほどの負傷であり、パニックになったコロナ氏は隣の家から家へと戸を叩いて助けを求める。
6.その時、道を通りかかった某氏が、血まみれのコロナ氏を発見する。
7.驚いた某氏はすぐさま警察に通報し、コロナ氏は容疑者として逮捕される。
8.コロナ氏はそれから100年ののち、冤罪となる。
ここで重要なのは、某氏が、たまたま道を通りかかったのかどうかを、もう一度考えてみる必要があるという事ではないか。