2020-11-15 Sun
神秘学者のルドルフ・シュタイナーは言っていた。この世界には、アカシャ年代記というものがあり、今まで起きたすべての出来事が保存されている形而上的領域がある。
あらゆる人々が思った一瞬間の想念さえも。
狩で獲物を捉えた文明を持たない者の歓喜とか、没落していく貴族達の確執と哀しみとか、海の上を漂流して6ヶ月を過ぎた船の孤独とか、小さい街で起きたありふれた、それでいて奇跡的な恋の成就とか。
全ての事柄が記憶として残っていて、思い出したり知りたいことがあれば、引出すことができる。
人は、元々一つの生命から生まれた。
まずアダムがいて、イブがやってきた。
2人からカインとアベルが生まれてetc...。
数えきれない年月の間に、色んな人達が愛し合ったり傷つけ合ったり。
それでもやっぱり愛が少し勝って、だんだん人が増えてきて。
僕たちが居る。
それは突拍子もないことのようで、至って現実的ではないか。
そういう経緯があるのなら、今、同じ時代を生きる人達は、同じ血を引いているのだから、おんなじ記憶のかけらを持っていてもおかしくないんじゃないかな。
そう思えてくる。
アカシックレコードは目には見えないけれど、インターネットというのは、可視的・擬似的アカシックレコードみたいだ。
それならついでに、なるべくなら気持ち良い言葉を残したい。
だけれども、努力はしているけれど、つい批判・懐疑・悲観を残してしまう。
それでも今日みたいな穏やかな夜には、愛を持ってアカシックにレコード。
「自分と他人が、他人と自分に優しくなれますように。」
Save.
2020-11-08 Sun
女性たち。疲れている日には、女性の歌が聴きたくなる。
日々の緊張の糸をほぐしてくれる。
左下:Norah Jones(ノラ・ジョーンズ)
霞がかったような、吐き出すような、ため息のような声に、こちらもつられて深呼吸。
中下:Carole King(キャロル・キング)
いつだって聴いて良い。起き抜けに、昼下がりに、夕暮れに。疲れないで楽しめる、やさしさ。
右下:Akiko Yno(矢野顕子)
懐かしく、鬼気迫る。緊張と弛緩の波が心地よい。日本人てすごい。
左上:Laura Nyro(ローラ・ニーロ)
ブラックミュージックに肩寄せた芯のあるしなやかな歌声。顔がタイプだ。
右上:Joni Michell(ジョニ・ミッチェル)
才気ほとばしる中に、光があって影がある。おんなじ人生を一回終えてからまたここに戻ってきて歌っている。そんな人。
女性がこの世から居なくなったら、実際、男は2日で滅ぶと思う。

2020-11-06 Fri
昨日、新宿を歩いていて思った。一つアイデアがある。
今、自分で自分の行動を不本意に感じている人たちが居るとして。
特異な存在として見られるという自意識、多数派への同調、身の危険からの回避など。
普通じゃないことが普通になっていくことこそ、狂気の始まりかもしれない。
そういう世界には仲間が必要だ。
例えば、何処かに、鳥のマークを身につける。
ハチドリ、カモメ、ウグイス、ツバメ、メジロ。
「わたしは、本当は、美しく歌うことが、できる。」
そんな隠れたメッセージとテレパシー。
街の雑踏で、学校やオフィスの中で、駅のホームで、集いの中で。
すれ違うそこここに、刹那の同志を認め合う。
自分一人の中だけでも、いい。
誰にも明かさない、密かな意志。
Song Bird Resistance.

2020-11-02 Mon
「わ」という言葉がある。「和」あるいは「輪」。
一人ひとりが手を繋いで、「わ」になる。
お互いを尊重し合い、認め合って理想的な関係を気付く。
それをみんな目指していたはずなのに、この頃どうもなんだかおかしい気がする。
優しさを持って、当然の如く「わ」の中に入っていったのに、その中でどうも息苦しい。
手と手を繋いでいながら、その繋いだ左右の手が何を考えているのか分からない。
「わ」になった円の中心には、轟々と燃え盛る火が迫っているのだけれど、だれも熱いそぶりは見せない。
だけど、熱いわけじゃなくて、その証拠に、滴る汗が額から吹き出ているのがわかる。
本当は熱いし、苦しい。
ここに来て、古い大きな「わ」は一度解体され、ぼくわたし「こじん」を見つめ直すことが大事なるのではないか。
一見逆行しているようだけれど、新しい「わ」を作り上げるのには、必然的な通り道。
主張するっていうのは本当は素晴らしいこと。
だけどそれもバランスが難しい。
声が大きくなり過ぎたり、ピッチがずれたり、早まったり、モタったり。
あなたの想っていることはわかります。では物足りなくて。
あなたの言っていることはわかります。でも自分はこう言いたい。では押し付けがましくて。
自分はこう思います。でもあなたの言っていることはわかります。
いたわり、やさしさ、思いやり。
まずは人一人分、自分自身を満足・納得させてから。
それがダメなら「わ」からドロップアウトしたっていい。
準備ができたら、おっかなびっくり自分の言葉でぼそぼそ言いながら、本当に安心出来た人と小さな「わ」を作っていく。
そこまで来てようやく初めての「わ」。
大きくするのはそれからだ。