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■プロフィール

MAMEFUTATSU

Author:MAMEFUTATSU
TORU(Vocal/Acoustic Guitar)とARISA(Piano,Keyboard/Chorus)による音楽グループ。

2015年7月、結成。
2016年9月、初音源集「SOUNDSCAPE」を発表。
2019年2月、New Album「I Will Never Die」を発表。

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真逆の追想
前日から出掛けようと心に決めて、起きた朝が寒かった。

外へ出るタイミングを逃したまま正午を回ってしまうともう、出掛ける気分は萎えてしまう。

そんな日には、真逆の追想だ。


いつかの夏。

暑さは空から降ってきて、ニュータウンの整然とした区画街路を隈なく敷き詰めていった。

学期が変わって唯一出来た友達は、家族と長い旅行に行ってしまった。


人気のない公園を横目に見る。

姿が見えない蝉の合唱だけが、この世界の存在証明。

フェンスに触れながら、登校するときの2分の1のスピードで歩く。

何だか手が白く汚れてしまった。


小学校の正門は、固く閉ざされている。

裏口へ回ると、門が開いている。

車が2台、砂利の上に駐車してある。

誰か先生が来ているのかな。

あたりを見回して、そっと門の中へ抜ける。


ふ。


校舎の壁からなるべく離れないように、時計回りに校庭のほうへ回る。

ベランダのコンクリートの段差が何だかふしぎだな。

終業式のあと、持ち帰るのを忘れた誰かの植木鉢が一つ。

少し後ろめたい気持ちで、ガラス窓を覗く。

誰も居ない教室。

校庭へ出るための昇降口は、日が当たらなくて涼しい。

静かに、風が吹く。


ああ。


あと半月と5日後には、みんな本当に帰ってくるのだろうか。

僕は何だか遺跡の中にいるみたいだ。


むかしここにみんながいた。

みんなといた。

少年の日の夏。

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テーマ:音楽のある生活 - ジャンル:音楽

徒然なるままなんです | 17:52:19 | コメント(0)
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