2018-02-19 Mon
日が変わる少し前に羽田を出発し、朝方にクアラルンプールに到着した。ここからチェンマイ行の便へのトランジット(一時寄港)が6時間ほどある。
案の定、機内では快眠できなかったので、待合ロビーの椅子で少し眠るとしましょうか。
が、マレーシアの名物らしきまんじゅうみたいなお菓子の宣伝CMがテレビからロビーに垂れ流されており、ここでも中々寝付けない。
まんじゅうの生産工程を克明に記録した映像と、リコーダーが主旋律を奏でる軽快な4拍子の曲は、今も多くの旅人たちを悩ませ続けているに違いない。

「まんじゅう攻撃に嫌気が刺してカーペットと一一体化した人」
睡眠不足のまま、乗り継ぎ便の時間となり、出発ゲートへと足を運ぶ。
クアラルンプールからチェンマイまでの飛行時間は、三時間弱だ。
あっという間にチェンマイ到着。
たまたま隣の席になった日本人女性の方とソンテオと呼ばれる乗合バス(バスといっても6人乗りくらい)で空港から市街へと向かう。
女性は毎年チェンマイに三ヶ月ほどロングステイされており、クアラルンプールへの小旅行から帰ってきたとのこと。
日本の寒い時期の間、タイは丁度乾季であり雨も降らず暑過ぎず、とても過ごしやすいので、この時期を狙ってステイしに来ているのだとか。
途中でいささか陽気なエジプト人やパンクロッカー(ピストルズ世代)風のピアス紳士、善良な欧米夫婦をピックアップし、走ること15分程度で市街へと到着。
女性と我が人生で初めて話した記念すべきエジプト人らに別れを告げて、本日のお宿であるゲストハウスへと歩いて向かう。
広い通りから少し路地へ入ると、ふっと、静かになった。
トゥクトゥクの猛々しいエンジン音や、店先で飛び交う人々の声が遠ざかる。
小さな飲食店や雑貨店は、お互いを気遣うようにして並び、民家の少し広い庭には大きな木々が茂り、香しい花が風に揺れて咲いている。
鳥も歌っている。
チェンマイはいいところだな、と直感的に感じる。
初めて訪れるのに、何故か懐かしく感じられる街を、愚生は好きなのだ。
通りをゆっくりと歩いていく。

「これは人類の子供服では。やや苦しそうだ」

「お寺の木々と白い塀」

「まちなかにはハッとさせられるアートペイントによく遭遇する」
連絡した時間より少し早かったのだが、ゲストハウスの娘さんはスマイルで部屋に案内してくれた。
さっぱりした清潔感のある部屋だ。
窓から通りが見下ろせる。
こんがらがった電線、レンガの道に無造作に止められたバイク、カラフルで小さいお店の看板、軒先に垂れた木の枝と葉っぱ。
この街には、風のために、通り道がちゃんと空けてある。

「こんなところはさいこうだ」
バッグとぐるぐるギータを下ろし、一息つく。
それから、水圧をMAXにしても頭を洗うのに30分くらいかかる極省エネシャワーを浴び、遅い昼食&早い夕食をとるために夕方の街へ出る。
タイの日没は遅く、夜七時を過ぎてもとても明るい。
昼夜の長さと国民性はきっと関連しているに違いないと思っているのだけれど、そんな考察はまたの機会に考えよう。
今回はBlue Diamondというレストランへ入った。
チェンマイは欧米からのバックパッカーも多いらしく(バックパッカーはどこでも欧米人が多いけれど)、ベジタリアン・ヴィーガンが行くレストランがたくさんある。
街の規模とお店の密度で考えると、バンコクより断然多いのではないかな、といった印象だ。
こちらの飲食スペースは、建物内のほかに広い中庭にテーブルが設置されており、開放的な雰囲気。
みんなまったりと食事したり、本を読んだり、おしゃべりしたりしながら過ごしている。
また、野菜やケーキ、パン、調味料なども売っており、とても楽しい。

「たのしいおみせ」
さて、タイなので、とりあえずパッタイを注文。
甘辛の味付けにライムをかけて食す。
量が結構あったけれど、さっぱりしていて食べやすい。
それからアボカドサラダは新鮮・絶品であった。
バンコクでもそうだったが、TOHU(豆腐)を使った料理がここにも多い。
パッタイにも厚揚が入っていた。
ジャパニーズソウルフードすごいやん、グレイトやん!と感心しながら、わしゃわしゃと食べ、店をあとにした。

「西洋人が多いのか、パッタイにもパスタのようにフォークとスプーン」
それから、世界中何処まで行ってもついてくる○ブン○レブンにて見事に購買意欲をそそられ、ご当地ビールchangを購入し、いい気分で飲み干したのち、がばがば寝たことは言うまでもない。
明日は、チェンマイからシャンバラまつりの会場へ向かうの巻。